分離個体化理論 (separation-individuation theory) は、マーガレット・マーラーが、母子の実験室観察に基づいて提示した発達理論。分離-個体化の成功により対象恒常性が達成されるとした。
分離個体化の過程[]
正常な自閉期
- 0~1ヶ月。自己と他者の識別がなく、欲求が内部で全面的に満たされる。
正常な共生期
- 2~5ヶ月。内部と外部の識別が生じるが、母親とは全能的な一体感を持つ。
分離個体化期
- 分化期
- 5~9ヶ月。母親を対象として認識し、母親を特定化する
- 練習期
- 9~15ヶ月。基地としての母親、母親から離れ近くを動き回り探索する
- 再接近期
- 15~24ヶ月。母親を別の存在として認識し、両価傾向を持つ
- 再個体化期
- 25~36ヶ月。情緒的対象恒常性が萌芽し、母親表象が統合化され、母親の不在に耐え母親から離れて他の子どもと遊ぶ