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DSM (Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders) は、アメリカ精神医学会 (APA) の精神疾患の診断・統計マニュアルである。

第3版で、操作的診断基準が設定され、また多軸診断システムが採用された。


DSMの特徴 編集

病因論を排除した症状記述的方法 編集

  • 共通用語
  • 神経症という診断名の削除
  • 原因に基づく診断分類

操作的診断基準 編集

操作的診断とは、原因論ではなく、臨床像の記述により各精神疾患を定義し、複数の特徴的病像が認められるかどうかで診断をくだす方法であり、診断の客観性・公共性を高めることができる。

多軸診断システム 編集

多軸診断 (multiaxial diagnosis) は、DSM-IIIで採用されてから広く用いられるようになった診断の一形態。

たとえばDSM-IVでは、(1)臨床的障害、(2)人格障害・精神遅滞、(3)一般医学的状態、の3つで公式の診断的評価を構成し、(4)心理社会的および環境的問題、(5)機能の全般的評定、の二つを治療計画や予後予測に役立てるという形で、計5つの軸からクライエントを生物・心理・社会的な各側面から多面的に評定するものである。


ICDとDSMの主な相違点 編集

ICDは、疫学調査など国家的レベルや国際的調査を想定することを目的に作成されている。従って、先進国だけでなく発展途上国でも使用できるように、診断基準が複雑にならないように配慮されている。

一方、DSMは研究を促進し、治療のガイドラインを提供することを目的に作成されている。従って、診断基準に関しても細かい検討が加えられ、患者の特性を細かく論じていく場合に役立つ分類と言える。

カテゴリ:精神医学